~国内の分散リソースを束ねる「バーチャルハイパースケーラー」の実現を目指す~
株式会社MESH-X
株式会社NHKテクノロジーズ
国立大学法人九州大学
KDDI株式会社
ソフトバンク株式会社
株式会社東光高岳
国立大学法人東京大学 情報基盤センター
東京電力パワーグリッド株式会社
東京電力ホールディングス株式会社
富士通株式会社
国立大学法人北海道大学
モルゲンロット株式会社
株式会社MESH-X(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:高野 雅晴、以下 MESH-X)、株式会社NHKテクノロジーズ(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:山口 太一、以下 NHKテクノロジーズ)、国立大学法人九州大学(所在地:福岡県福岡市、総長:赤司 浩一、以下 九州大学)、KDDI株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 CEO:松田 浩路、以下 KDDI)、ソフトバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役 社長執行役員 兼 CEO:宮川 潤一、以下 ソフトバンク)、株式会社東光高岳(本社:東京都江東区、代表取締役社長:一ノ瀬 貴士、以下 東光高岳)、国立大学法人東京大学(所在地:東京都文京区、総長:藤井 輝夫、以下 東京大学)、東京電力パワーグリッド株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:金子 禎則、以下 東京電力パワーグリッド)、東京電力ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小早川 智明、以下 東京電力ホールディングス)、富士通株式会社(本店:神奈川県川崎市、代表取締役社長:時田 隆仁、以下 富士通)、国立大学法人北海道大学(所在地:北海道札幌市、総長:寳金 清博、以下 北海道大学)、モルゲンロット株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:中村 昌道、以下 モルゲンロット)の12者は、マルチステークホルダー協調型広域ワークロードシフト(以下 WLS)実証コンソーシアム(以下 本コンソーシアム)(
注1)を形成し、2026年8月から、「広域WLS」の実用化に向けた共同実証を開始しました。
本コンソーシアムでは、各者が有する技術やアセットを結集し、AI学習・推論に必要な計算資源の最適運用などにより、「広域×マルチキャリア×DC・電力システム相互最適化」を特徴とする新たなAIインフラモデル「バーチャルハイパースケーラー」の実現を目指した技術面・運用面・事業面の実証(以下 本実証)を共同で実施します。
本実証は、2026年7月15日、総務省が推進する令和8年度「ワット・ビット連携関連実証」に関する実証事業の公募において、本コンソーシアム12者が採択(
注2)された「高度なワークロードシフトの実現に向けた社会実証」の提案に基づき実施します。
■背景
近年、AIの急速な普及に伴い、その計算基盤となるデータセンター(以下 DC)の需要が急増しています。このため、国内では都市部へのDC集中による電力需給の逼迫が懸念される一方、地域によっては再生可能エネルギー(以下 再エネ)の余剰に伴う出力制御が増加しています。
こうした地域間の電力需給の偏りに加え、DCごとの計算資源の稼働状況にも差があるため、国内に分散する電力・通信・計算資源を一体的に活用する仕組みが求められています。また、国内でAIの計算需要を十分に賄えない場合、海外のクラウドサービスへの依存が進むことや、大規模災害時に基幹サービスの継続性が損なわれることも懸念されます。
これらの課題に対応するためには、電力の需給状況や計算資源の稼働状況、ネットワークの状態などに応じて、国内に分散するDC間で計算処理(以下 ワークロード)を動的に移動させるWLSが重要です。本実証では、通信・電力・計算資源を広域で協調制御するWLSの仕組みを構築し、技術面・運用面・事業面から社会実装の可能性を検証します。
■本実証の概要
1. 実証期間
2026年8月1日~2027年1月31日
2. 内容
国立情報学研究所(NII)が運用する学術情報ネットワーク「SINET」と、東京電力パワーグリッドが保有する電力保安用の光ファイバーを利用した広域ネットワークを構築します。また、一部区間のDC間をオール光ネットワークで直結する構成も検証します。このネットワーク上に学術系・産業系のDC群を接続することで、協調型広域WLSが実行可能な環境を実現します。
WLS実行の際には、バーチャルハイパースケーラーの心臓部として機能するオーケストレーター(
注3)がシフト方法を最適化する役割を担います。具体的には、オーケストレーターを活用することで、電力市場価格、再エネ発電量、ネットワーク帯域、GPU稼働率、災害といった、WLSのために必要なさまざまな情報を入力情報としてリアルタイムに収集・分析し、コスト・CO2排出量・サービス品質を同時に最適化する形で、ワークロードの最適な配置先を自律的に判断・制御します。
社会実装に必要な要素を検証するため、複数のサブプロジェクトを予定しています。全国の大学間で広域WLSの基礎を確立する基盤的な実証から、再エネ・蓄電池との統合制御やオーケストレーションなどを実現するWLS技術の有効性検証といった発展的な実証まで、段階的に実施します。

3. 各構成機関の役割
| 構成機関 | 役割 |
|---|---|
| MESH-X | 実証統括、オーケストレーターの検討・開発、SVI糸島実証 |
| NHKテクノロジーズ | DC環境の提供と実証の推進 |
| 九州大学 | SINET接続環境の提供と実証の推進 |
| KDDI | 通信網・DC環境の提供と実証の推進 |
| ソフトバンク | DC環境の提供、自社WLS基盤の開発および実証の推進、異なるWLS基盤の接続に向けた検討 |
| 東光高岳 | DC環境の提供と実証の推進 |
| 東京大学 | SINET接続環境の提供と実証の推進、評価協力 |
| 東京電力パワーグリッド | 通信網(ダークファイバー)の提供と実証の推進 |
| 東京電力ホールディングス | ワット・ビット連携のビジョン提唱、実証への助言と評価協力 |
| 富士通 | DC環境の提供、広域WLS基盤の開発・実証の推進 |
| 北海道大学 | SINET接続環境の提供と実証の推進 |
| モルゲンロット | GPU as a Service実現に向けた検討と実証の推進 |
■今後の展望
本実証で得られた成果をもとに、DCの拠点数や参加事業者を増やし、運用のさらなる拡張を進めます。具体的には、複数事業者が相互に接続可能なオープンな運用モデルや共通インターフェースの策定、また、社会実装に向けたビジネスモデルの設計やビジネス実装に不可欠な共通ルールとガバナンスを検討します。
将来的には、本取り組みを通じて確立した技術や運用モデルをオープンな仕様として国際標準化し、発展するエコシステムとして日本発の新たな社会インフラをグローバルに普及させていくことを目指します。
- 注1)マルチステークホルダー協調型広域WLS実証コンソーシアム:通信・電力・DC・学術などのステークホルダーが連携し、日本全体に分散する計算資源の最適運用を実現するためのWLSを実証するコンソーシアム。
- 注2)
- 注3)オーケストレーター:複数のDCの稼働状況や電力需給などのデータを収集・分析し、ワークロードの最適配置を判断するシステム。
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