~1,300億円のサステナビリティボンドを発行、社会課題解決に向け5G関連事業を推進~
KDDI株式会社
KDDIは2024年11月29日、サステナビリティボンド「KDDIつなぐチカラ債」を含む無担保普通社債(以下 本社債)の発行を決定しました。本社債の発行総額は2,100億円であり、このうちサステナビリティボンド「KDDIつなぐチカラ債」の発行額は1,300億円です。なお、サステナビリティボンドの発行は、2022年10月の「KDDIつなぐチカラ債」(発行総額1,000億円)(注1)に続く2回目となります。
「KDDIつなぐチカラ債」は、5G関連投資を中心に、社会課題の解決や地球環境の保全につながる事業を資金使途としています。具体的には、5Gエリアを構築することで、政府が提唱する「デジタル田園都市国家構想」の実現に貢献します。また、携帯電話基地局や通信設備などの省電力化と再生可能エネルギーの利用を推進し、2030年度までにKDDIグループのカーボンニュートラル達成を目指す取り組み推進など、さまざまな適格プロジェクトに充当します。
なお、先んじて2024年11月14日に、2022年9月に策定したサステナビリティファイナンス・フレームワーク(以下、本フレームワーク)を改訂しました。
1. 本社債の概要
名称 | KDDI株式会社第36回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) | KDDI株式会社第37回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) (サステナビリティボンド) | KDDI株式会社第38回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) (サステナビリティボンド) | KDDI株式会社第39回無担保社債 (社債間限定同順位特約付) |
---|---|---|---|---|
発行年限 | 2年 | 5年 | 7年 | 10年 |
発行額 | 400億円 | 900億円 | 400億円 | 400億円 |
利率 | 0.768% | 0.959% | 1.071% | 1.397% |
払込日 | 2024年12月5日(木) | |||
償還日 | 2026年12月4日(金) | 2029年12月5日(水) | 2031年12月5日(金) | 2034年12月5日(火) |
ストラクチャリング・ エージェント(注2) | - | 大和証券株式会社 | - | |
主幹事証券会社 | 大和証券株式会社、みずほ証券株式会社、SMBC日興証券株式会社、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社 |
2. 本社債による調達資金の使途
「KDDIつなぐチカラ債」による調達資金は、本フレームワークにおける適格プロジェクトである「5G関連投資」に係る設備投資資金の一部に充当する予定です。また、第36回無担保社債および第39回無担保社債による調達資金は、株式会社ローソンに対する公開買付けに伴う短期借入金の返済資金の一部に充当する予定です。
本フレームワークの詳細は別紙をご参照ください。
<別紙>
1. 本フレームワーク改訂の背景
KDDIグループはありたい未来社会の実現にむけて「KDDI VISION 2030」を掲げています。2022年5月に「中期経営戦略(2022-2024年度)」を策定し、パートナーとともに社会の持続的成長と企業価値の向上を目指す「サステナビリティ経営」のもと、5Gによる通信事業の進化と、通信を核とした注力領域の事業拡大を図る「サテライトグロース戦略」、それを支える「経営基盤の強化」を推進してきました。
一方で、生成AIによるデジタルインフラの進展など、社会全体を取り巻く環境が急速に変化しています。そこで2024年5月、中期経営戦略の期間を1年延長し「中期経営戦略(2022-2025年度)」(注3)とするとともに、事業戦略を「新サテライトグロース戦略」としてアップデートしました。
これらの状況を踏まえ、KDDIは、「サステナビリティ経営」、「新サテライトグロース戦略」、「経営基盤強化」を資金調達面から推進するために本フレームワークを改訂しました。
2. 本フレームワークに基づく調達資金の使途
本フレームワークに基づく調達資金は、KDDI中期経営戦略の「サステナビリティ経営」を推進するための取り組みとして、「新サテライトグロース戦略」および「経営基盤強化」に合致した適格プロジェクトに充当する予定です。詳細はこちらをご参照ください。
なお、本フレームワークに基づく調達資金は環境や社会課題の解決に資する事業に充当されます。「KDDIつなぐチカラ債」はSDGs債に該当します。
3. 本フレームワークの策定および外部評価の取得
本フレームワークの核となる4つの要素([1] 調達資金の使途、[2] プロジェクトの評価および選定のプロセス、[3] 調達資金の管理、[4] レポーティング)は、以下の原則やガイドラインに基づき定めています。
- (1)国際資本市場協会(ICMA)の「グリーンボンド原則(GBP)2021」、「ソーシャルボンド原則(SBP)2023」および「サステナビリティボンド・ガイドライン(SBG)2021」
- (2)ローンマーケットアソシエーション(LMA)、アジア太平洋地域ローンマーケットアソシエーション(APLMA)およびローン・シンジケーション&トレーディング・アソシエーション(LSTA)の「グリーンローン原則(GLP)2023」および「ソーシャルローン原則(SLP)2023」
- (3)環境省の「グリーンボンドガイドライン(2024年版)」および「グリーンローンガイドライン(2024年版)」
- (4)金融庁の「ソーシャルボンドガイドライン(2021年版)」
なお、本フレームワークについて、株式会社格付投資情報センター(R&I)から、上述の各原則などとの適合性に関する外部評価を取得しています。
(参考)
■前回の「KDDIつなぐチカラ債」の資金充当状況
2022年10月に発行したサステナビリティボンドによる調達資金は、2022年度に全額充当済みです。
適格プロジェクトカテゴリ | 充当額 | 未充当額 | 合計 |
---|---|---|---|
5G関連投資 | 1,000億円 | 0億円 | 1,000億円 |
レポーティング項目 | 内容 |
---|---|
5G構築エリア(商業地域、鉄道・新幹線、高速道路など) | 5Gエリアを順次拡大しています。 詳細は、au 5Gについてもっと知りたいをご参照ください。 |
5G契約浸透率 | 67.2% 詳細は、2024年3月期 決算詳細資料をご参照ください。(934KB) |
KDDIの5Gネットワークを利用する、日本における社会的課題解決に向けた取り組み状況 | 自動車が主な交通手段となっているつくば市において、運転手不足が大きな問題となっているバスなどの公共交通機関を持続可能な形で維持するため、5Gネットワークを活用し、新たなテクノロジーであるレベル4自動運転バスの社会実装に向けた取り組みを実施・推進します。これにより、つくば市における公共交通の課題解決とともに、持続可能都市の実現につなげていくことを目指します。 直近の実証実験としては、2024年1月9日から2024年1月30日の間、筑波大学において自動運転バスの走行実証を実施しました。車載センサだけでは死角が発生する一部交差点で、道路に設置したカメラ情報と連携する路車協調システムなどを活用し、有効性や実用性について評価しました。 詳細は、つくば市で自動運転バスの社会実装に着手をご参照ください。 |
- 注1)
- 注2)サステナビリティボンドの発行にあたって、フレームワークの策定やセカンドオピニオン取得に関する助言などを通じて、サステナビリティボンドの発行支援を行う者のことです。
- 注3)
- ※この記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
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