サーマルカメラを搭載したドローンで太陽光発電所を夜間警備、遠隔運航による長期運用実証を開始

#モビリティ

KDDI株式会社
KDDIスマートドローン株式会社

KDDIとKDDIスマートドローンは日本航空株式会社（本社：東京都品川区、代表取締役社長グループCEO：鳥取三津子、以下 JAL）協力のもと、2024年7月1日からKDDIが保有する太陽光発電所でSkydio社の自動充電ポート付きドローンを活用した、ドローンの遠隔運航による夜間警備の長期運用実証（以下本実証）を開始しました。
使用するドローンの「Skydio X2」はサーマルカメラを搭載しており、カメラが映し出したサーモグラフィーから夜間でも不審者の有無を確認することができます。

太陽光発電所は敷地面積が広大なため警備の人員が多く必要とされますが、日本においては2024年問題として警備業界の人材不足が社会課題となっており、人材確保が困難な状況にあります。
また、太陽光発電所は山間部などの人目につきにくい場所に建設されるため、全国的に発電所内の銅線ケーブルなどが夜間に盗難される被害が多発しており、再生可能エネルギーの供給自体も危ぶまれる深刻な社会課題となっています。
本実証は、これらの社会課題に対して、自動充電ポート付きドローンを活用した遠隔運航による夜間警備の有効性を長期間実証することで、警備の省人化・効率化を図り、盗難被害の減少に寄与することを目的としています。

■本実証について

1. 実証概要

本実証では、既存のセキュリティー体制に加えドローンを活用することで夜間警備を強化します。2023年11月に資本業務提携（注）を行ったJALと連携し、運航マニュアル作成や操縦者教育の支援を受けることで、安全性の向上と運航の効率化を実現し、夜間に遠隔地から監視するためのドローンの運航体制を構築しました。
太陽光発電所の敷地内に自動充電ポート付きドローンを2セット設置し、ドローンはあらかじめ設定した監視ルートを自動で交互に巡回します。監視者は都内から遠隔でドローンに搭載したカメラからの映像を基に、太陽光発電所に侵入者や不審な動きがないかを監視します。