KDDI株式会社
電気通信事業者や地方自治体など181者(注)は2023年12月4日、「日本電信電話株式会社等に関する法律」(以下 NTT法)の見直し議論に関して、次の通り意見を表明します。
■意見
2023年12月1日、自由民主党の「『日本電信電話株式会社等に関する法律』の在り方に関するプロジェクトチーム」により、NTT法に関する提言案が議論されました。
今後、政府における具体的な検討が進むものと考えますが、引き続きNTT法の「廃止」には反対し、下記を十分考慮した慎重な政策議論を行うことを要望します。
- わが国の通信市場の発展は公正競争環境の確保があってのものであり、これは通信市場の公正競争ルールを規定した電気通信事業法と、電電公社由来の資産や設備を継承した日本電信電話株式会社(以下 NTT)と東日本電信電話株式会社および西日本電信電話株式会社(以下 NTT東西)に対して責務などを課すNTT法を組み合わせて初めて実現されるものであること。
- 提言通りNTT法が廃止された場合、[1] 公正な競争環境が阻害され、利用者料金の高止まりやイノベーションの停滞など、国民の利益を損なう [2] 競争でカバーできないエリアについては引き続きNTTがラストリゾートの役割を担うことが適当と考えるところ、NTTが当該公益的な責務を負わなくなる [3] 地域事業者の排除により情報化、防災、生活情報などの地域情報発信機能が失われ、地域サービスが衰退する懸念が生じること。
さらなる国民生活の向上や経済の活性化、国際競争力の強化、災害時の安全確保などを図るためには、情報通信が担うべき役割は非常に大きく、デジタル実装を通じた地域活性化などを目指す「デジタル田園都市国家構想」の実現においては、情報通信インフラの健全な発展や事業者間の公正な競争環境がこれまで以上に必要とされると考えます。
NTTとの公正な競争環境を整備し、多様なプレーヤーの競争を通じたイノベーションや地方創生を支えるためにも、電気通信事業法とNTT法を通信制度の両輪とする前提の下での制度設計がなされるべきです。
なお、「NTT法の見直しに関する意見表明」の詳細は別紙(1.4MB)をご参照ください。
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