~世界自然遺産である沖縄県西表島の生物多様性保全に貢献~
沖縄セルラー電話株式会社
KDDI株式会社
株式会社バイオーム
沖縄セルラー電話株式会社(本社:沖縄県那覇市、代表取締役社長:菅 隆志、以下 沖縄セルラー)、KDDI株式会社(本社:東京都、代表取締役社長 CEO:髙橋 誠、以下 KDDI)、株式会社バイオーム(本社:京都府京都市、代表取締役:藤木 庄五郎、以下 バイオーム)は2023年9月7日から2023年9月8日まで、世界自然遺産に登録されている沖縄県西表島の生物多様性保全を目的に、スマホアプリ「Biome(バイオーム)」と「Starlink Business」を活用した外来種調査(以下 本調査)を実施します。
なお、「Starlink Business」を活用した外来種調査は国内で初めてとなります。
世界自然遺産である西表島には、絶滅危惧種のイリオモテヤマネコなどの固有種が多く生息しています。一方で、侵略的外来種の侵入・定着により、西表島固有の生態系への影響が懸念されており、外来種の調査が重要です。西表島ではこれまで、環境省・林野庁・沖縄県・専門家による現地調査やIoT機器付きの定点カメラを活用した調査が行われてきました。
本調査では、モバイル通信が不安定なエリアにおいて、「Starlink Business」によりインターネットアクセス回線を構築し、三社の社員が「Biome」で外来種の分布データを収集します。「Biome」に搭載されている最新の名前判定AIが動植物の種類を判定するため、動植物の専門家ではなくても、写真を撮影するだけで精度の高い調査ができるようになります。
本調査は、自然環境保護に貢献するプロジェクト「おきなわ自然保護プロジェクト」(注)の一環として、環境省沖縄奄美自然保護事務所、沖縄県環境部自然保護課、竹富町の協力を得て実施します。本調査で収集したデータを環境省・沖縄県・竹富町へ共有し、西表島の環境保護や外来種対策に活用することで、生物多様性保全の取り組みを支援します。
動画が視聴できない方はこちらへ
<本調査の様子>
三社は、本調査を通じて沖縄県の外来種の分布状況を把握し、沖縄県の生物多様性保全へ貢献していきます。
■背景
2022年末の生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)にて、2030年に向けた生物多様性保全の世界目標が採択され、自然資本の重要性が高まっています。
2021年7月に世界自然遺産へ登録された「奄美大島、徳之島、沖縄島北部(以下 やんばる地域)及び西表島」は、絶滅危惧種の生息地かつ固有性の高い生態系を有することから、生物多様性保全における重要な地域の一つです。一方で近年、外来種の侵入が奄美・沖縄固有の生態系に影響を及ぼしており、その対策は喫緊の課題になっています。
沖縄セルラーは2021年10月から、やんばる地域の貴重な生態系の維持、自然環境保護に貢献する「おきなわ自然保護プロジェクト」を開始しました。やんばる地域の森にIoT機器付きの定点カメラを設置し、クラウド経由で画像をAI解析することで、動物の分布データを収集しています。一方で、IoTカメラ付きのカメラなどによる従来のデータ収集ではデータ量が十分でないことや、自然が豊かなエリアは通信が不安定なエリアがあることから、生物多様性保全に必要な生物データの把握が十分に進まないことが課題でした。
■各社の役割
■株式会社バイオームについて
バイオームは、生物多様性の価値を社会に浸透させることを目指して2017年5月に設立された京都大学発のベンチャー企業です。世界中の生物の分布データを取り扱った生物情報プラットフォームを構築するため、情報収集ツールとして、いきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」の開発・運営を行っています。
<企業概要>
バイオームは、KDDI Green Partners Fundの出資先企業です。
■いきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」について
生物の分布状況を把握し、生物多様性保全の基盤情報として活用していくために開発されたスマートフォン向け無料アプリケーションです。日本国内のほぼ全種(約10万種)の動植物を収録し、最新の名前判定AIによって、ユーザーが撮影した画像から生物の名前を判定します。図鑑・地図・SNS・クエストなど、ゲーム感覚で楽しめる仕掛けが充実しており、「いきものを見つける」という体験をより楽しく、より身近にしてくれます。これまで、全国の約83万人のユーザーの手で570万件以上の生物データが投稿され、蓄積されてきました。これらのデータは、要望に応じて環境保護団体や研究機関などに提供されています。
■Starlinkについて
スペースXが開発した「Starlink」は、世界中に高速・低遅延の衛星ブロードバンドインターネットを提供します。「Starlink」の通信衛星は、高度550kmの低軌道上に配置されており、従来の静止軌道衛星に比べて地表からの距離が65分の1程度と大きく近づくため、大幅な低遅延と高速伝送を実現しています。
- ※この記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。