KDDI株式会社
KDDIは当社が提供する法人・自治体向けの衛星ブロードバンド「Starlink Business」の海上利用向け通信サービスについて、学校法人東海大学(所在地:東京都渋谷区、以下 東海大学)の海洋調査研修船「望星丸」に搭載することをお知らせします。2023年7月下旬から「望星丸」で、海上における通信品質の確認や、安全な航海に必要な海洋気象情報のリアルタイムでの取得や陸上との双方向オンライン授業などさまざまな用途について試験を行います。
<東海大学の海洋調査研修船「望星丸」>
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■Starlink導入の背景
- 海上を航行する船舶においては安全な航海に必要な、気象庁から提供される海洋気象情報や、海上保安庁から提供される水路通報・航行警報など、さまざまな情報を収集する用途で通信を利用しています。長らく海上における通信は静止軌道衛星を用いた衛星通信サービスが担ってきましたが、近年、発信される情報のデータ量の増加や、FAXからHP掲載への発信方法の変化などにより、陸上から遠く離れた海上では、リアルタイムの情報収集が難しくなる状況になりつつあり、その解決策が求められていました。
- また、望星丸には船員の方だけでなく、多くの海洋学を学ぶ学生も搭乗します。これまで航海中は授業への参加が難しく、調査データの共有・報告なども帰港してから行わなければいけませんでした。
- さらに、2022年11月には、増加傾向にある自然災害によって引き起こされる離島部などでの医療難民のサポートを目的に、国内初の災害医療実証訓練を実施しました(注1)。訓練では、陸の孤島となった沿岸部地域の被災者に対する支援を想定し、「望星丸」船内で診療しながら非被災地の医療機関まで搬送するシナリオで実施し、望星丸利用の有用性と課題を明らかにしました。
■「望星丸」でのStarlink概要
- Starlinkにより、航海中にダウンロード速度最大220Mbps(注2)の通信環境が利用できます。Starlinkを活用した高速通信により陸上でのインターネット利用と遜色ない環境が整うため、航海に必要な情報の収集が可能になります。
- また、操船を行う船員の方以外に、調査研究を行う学生の方も多数搭乗しています。船上からのオンライン授業の参加や、調査結果を活用したリアルタイムなミーティングの開催など乗船期間中の学習環境をDX化します。
- 今後、災害医療の現場における「望星丸」の活用において、遠隔地の患者と都市部にいる医師とのオンラインによる診察や、画像データによる診断の実施など、高速通信による医療DXへの期待が高まっています。
KDDIはStarlinkを通じて高速通信がつながり続ける環境を提供し、海上で業務を行う海運会社や漁業組合、客船運営者などのDXを支援することで、社会課題の解決を目指します。
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(参考)
■「望星丸」概要
- 「望星丸」は、大学独自の研究はもとより、日本の海洋調査船の中でも総合的海洋調査機能をもつ調査船です。文部科学省、農林水産省などの各省庁、および大学研究機関より委託研究を受け、海洋に関する国家プロジェクトの調査船として数多くの調査研究を行い、そこで得られたデータはさまざまな分野で役立てられています。
2023年7月3日 KDDI ニュースリリース
Starlinkを海上利用向けに提供開始~まずは日本の領海内からサービスを提供~
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