ニュースリリース

国内通信事業者初、生物多様性を含む自然資本に関する「TNFDレポート」を公開

~藻場調査や生物情報収集支援など、通信やIoTなどの技術を活用した取り組みを推進~

KDDI株式会社

KDDIは2023年6月9日、自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures、以下 TNFD)(該当項目へジャンプします注1)の情報開示フレームワーク(該当項目へジャンプします注2)に沿って、自然資本や生物多様性に関するKDDIの考え方を示す「pdfファイルをダウンロードしますTNFDレポート2023(1.7MB)」(以下 本レポート)を国内通信事業者で初めて(該当項目へジャンプします注3)公開しました。
本レポートでは、生態系保全に関するさまざまな課題解決について、KDDIの事業と生物多様性を含む自然資本との関係性(依存度と影響)およびリスクと機会を整理し、取り組みの方向性を示しています。今後も、生態系保全に貢献するため、藻場調査や生物情報の収集支援など、通信やIoTなどの技術を活用した取り組みを積極的に推進していきます。

TNFDロゴ

<TNFDロゴ>

TNFDは、自然関連のリスクと機会が企業の財務に与える影響を開示する枠組みの構築を目指す国際組織です。企業や金融機関に対して自然資本に関する情報開示を促し、世界の資金の流れを自然環境にとって負の影響を与える結果から良い影響をもたらす方向に移行させることを目指しています。TNFDは2023年9月に情報開示フレームワークの最終版の公開を予定(該当項目へジャンプします注4)しており、今後、生物多様性を含む自然資本に関する企業の情報開示が進んでいくと考えられます。

KDDIを取り巻くリスクには、基地局建設や通信ケーブル設置による土地改変などがあります。リスク低減のため、自然環境に配慮した通信設備の設置を行っています。例えば、下記のような取り組みを実施しています。

  • (1)
    基地局建設、通信ケーブル設置(該当項目へジャンプします注5
    基地局の小型化などによる景観に配慮した施工や水力発電の活用、既存の電線や電柱などを利用したケーブル設置による環境影響の最小化を実施。
  • (2)
    海底ケーブル敷設
    サンゴ礁を避けたルート設計やウミガメの産卵期を避けた施工を実施。

機会については、従来、通信設備を設置することができなかった山間部や島しょ地域での通信環境を整備するStarlinkや、データ収集などに活用できるIoT技術など、地域共創、環境課題の解決に貢献できるソリューションや技術を多く保有しています。
例えば、新規ウィンドウが開きます水上ドローンを活用した藻場調査該当項目へジャンプします注6)、新規ウィンドウが開きますブルーカーボン自動計測システム構築該当項目へジャンプします注7)、新規ウィンドウが開きます京都大学芦生研究林との生物多様性保全該当項目へジャンプします注8)、新規ウィンドウが開きます生物情報可視化プラットフォームを提供するバイオームへ出資該当項目へジャンプします注9)などにおいて、さまざまなステークホルダーと連携し、地域の環境保全に積極的に取り組んでいます。KDDIだからこそ有する強みを用いて、パートナーとともにさまざまな課題解決に貢献していきます。

TNFDレポートの詳細はpdfファイルをダウンロードしますこちら(1.7MB)をご参照ください。

KDDIは2023年4月、生物多様性のための30by30アライアンスに加盟(該当項目へジャンプします注10)、TNFDフォーラム(該当項目へジャンプします注11)に参画しました。パートナーともに、ネイチャーポジティブ実現に向けた取り組みを加速させていきます。

(参考)

■TNFD設立の経緯

昨今、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に続く、自然に関する依存関係、影響、リスクおよび機会に関する企業のリスク管理と開示枠組みを構築するために設立された国際的組織TNFDの動きが加速しています。
TNFDは、自然関連のリスクと機会を管理し、情報開示するための枠組みを開発・提供する国際イニシアティブで、英国の非政府組織(NGO)であるGlobal Canopy、国連開発計画(UNDP)、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)、および世界自然保護基金(WWF)により2020年9月に立ち上げられました。企業や金融機関に自然に関連した情報開示を促し、世界の資金の流れを自然環境にとって負の影響を与える結果から良い影響をもたらす方向に移行させることを目指しています。

■KDDIの取り組み

KDDIは、生物多様性保全への貢献を多角的に捉えるため「KDDI 生物多様性保全の行動指針」を策定し、「事業活動における保全の実践」「関係組織との連携・協力」「資源循環の推進」の3つを掲げ、活動を推進してきました。KDDIは、自然資本や生物多様性をはじめとする社会課題をリスクとして捉えるだけでなく、5GやIoTなどを活用したKDDIならではの強みを生かし、課題解決を図っていきます。

KDDIの生物多様性の取り組みについては、新規ウィンドウが開きますこちらをご参照ください。

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