~2030年に向けた政府目標「ネイチャーポジティブ (自然再興) の実現」に貢献~
KDDI株式会社
KDDIは2023年4月20日、環境課題に取り組むスタートアップ企業への出資を行うKDDI Green Partners Fund (運営者: SBIインベストメント株式会社) を通じて、生物情報可視化プラットフォームを提供する株式会社バイオーム (所在地: 京都府京都市、代表取締役: 藤木 庄五郎、以下 バイオーム) に出資 (以下 本出資) しました。
KDDIは、通信、IoT技術を活用しバイオームの生物情報収集を支援していきます。本出資を通じて両社は、2023年3月31日に閣議決定された「生物多様性国家戦略2023-2030」における2030年に向けた政府目標「ネイチャーポジティブ (自然再興) の実現」に貢献していきます。
<いきものコレクションアプリ「Biome (バイオーム)」>
<情報収集の様子>
生物多様性保全の取り組みには生物多様性の可視化が必要ですが、生態系は地域ごとに異なることから、生物情報の収集や可視化は困難と言われてきました。バイオームは、生物判定AIが搭載された、いきものコレクションアプリ「Biome (バイオーム)」を通じて、誰もが生物情報を収集できる仕組みを提供しています。
また、自然関連のリスクと機会が企業の財務に与える影響を開示する枠組みを定める国際組織「自然関連財務情報開示タスクフォース (以下 TNFD)」は、2023年9月にフレームワークの最終版の公開を予定しており、今後、自然資本や生物多様性に関する企業の情報開示が進んでいく見込みです。バイオームは、これまで蓄積してきた国内最大級の生物データベースと、生物情報の収集・解析・可視化技術を活用して、企業の情報開示への取り組みをサポートする「TNFD対応支援パッケージ」(以下 本パッケージ) の提供を開始しています。本パッケージでは、生物多様性リスクマップや、エンタープライズ版生物調査ツールによって、企業が事業と生物多様性の関係性を分析することが可能です。
KDDIは、これまでも生物多様性保全への貢献を多角的に捉えるため「KDDI 生物多様性保全の行動指針」を策定し、「事業活動における保全の実践」「関係組織との連携・協力」「資源循環の推進」の3つを掲げ、活動を推進してきました (注1)。
本出資に伴い、リスクの把握と機会創出の両面で、生物多様性保全の取り組みを加速していきます。具体的には、本パッケージを活用し、KDDIの事業運営と生物多様性の関係性分析を進めます。また、KDDIの通信、IoT技術を活用し、生物多様性の可視化に向けて、バイオームの生物情報収集を支援していきます。
KDDIは、中期経営戦略の軸にサステナビリティ経営を据え、社会課題の解決と、社会の持続的な成長に貢献するサステナビリティ活動に取り組んでいます。本出資を通じて、生物多様性保全・回復への取り組みを強化していきます。
(参考)
■生物多様性の現状
- 近年、生物多様性の損失は気候危機などと並んで深刻な世界規模リスクの4位です (注2)。
- 2022年末には、生物多様性条約第15回締約国会議 (COP15) にて、2030年に向けた生物多様性保全の世界目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組」が採択されました (注3)。
- 日本政府は、2023年3月31日、世界目標に対応した戦略として生物多様性の保全と持続可能な利用を進める「生物多様性国家戦略2023-2030」を閣議決定しました (注4)。
- 「TNFD」のフレームワーク整備が進行しており、自然資本や生物多様性に関する企業の情報開示が加速する見込みです。
■バイオームについて
生物多様性の保全と経済的合理性を両立させるモデルを構築するため、「環境保全をビジネスにすること」にチャレンジしています。そのために、世界中の生物分布ビッグデータを収集・整理し、保全を加速させるためのプラットフォームを構築することを目指しています。
■KDDI Green Partners Fundについて
KDDI Green Partners Fundは、環境課題に取り組むスタートアップ企業への出資を行うコーポレートベンチャーキャピタルです。
- ※この記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。