KDDI株式会社
~関東大震災から100年、Starlinkも活用、陸・海・空・宇宙を駆使した災害復旧を公開~
KDDIは2023年3月2日に、神奈川県横浜市みなとみらい耐震バースで「2023 KDDI災害対策訓練」(以下 災害対策訓練) を実施しました。KDDIでは、数年ごとに関係機関と連携した大規模な訓練を実施し、実際に大規模災害が発生した際にも迅速な対策ができるよう努めています。今回の災害対策訓練でも海上保安庁、陸上自衛隊、横浜市消防局などさまざまな関連機関を含め約150名が参加しました。関東大震災から100年の節目の年となる2023年における、陸・海・空・宇宙を駆使した最新の災害復旧の取り組みとして、初めてStarlinkを活用した可搬型基地局・車載型基地局 (注1) と軽自動車型の車載型基地局を公開しました。
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<災害対策訓練の様子>
■災害対策訓練の内容
1. 実動訓練
実動訓練では、携帯電話の電波を活用した人命救助の支援やエリア復旧に関する訓練を行いました。
KDDIでは、災害時にヘリコプターやドローンなどからアプリ不要で全通信事業者の携帯電話の電波を捕捉可能なシステム (以下 本システム) の試作機を開発 (注2) しています。災害対策訓練では、本システムで位置推定した倒壊家屋に取り残されている要救助者を、横浜市消防局の隊員が救助する訓練を行いました。
<本システムで要救助者の位置推定を行う訓練。今回はドローンとハンドヘルドタイプを活用>
<横浜市消防局隊員が人命救助を行う訓練>
基地局が被災し通信ができなくなってしまった場所へは、可搬型基地局や車載型基地局を設置してエリア復旧を行っています。災害対策訓練では、一般車両の立ち入りが困難な場所でのエリア復旧を想定し、自衛隊車両や海上保安庁の巡視艇「はまなみ」でStarlinkを活用した可搬型基地局を運搬し、エリア復旧する訓練を行いました。
<陸上自衛隊、海上保安庁と連携しStarlink活用の可搬型基地局を運搬・設置する訓練>
2. 災害対策本部訓練
首都直下型の大規模災害が発生したと想定し、災害対策本部を立ち上げ、現場とのやりとりの訓練を行いました。実際の災害時には災害対策本部が、基地局の被災状況や可搬型基地局の準備状況などのさまざまな情報を集約して方針を整理し、東京都多摩市と大阪府大阪市にある運用拠点や現場に対策指示を出します。
<災害対策本部と多摩・大阪の監視拠点でシームレスなやり取りを行う訓練>
KDDIでは、災害対策におけるDX化により、影響を受けている携帯電話の基地局数やその基地局の周辺情報を迅速に把握できるようにしています。これにより、災害対策本部では迅速かつ的確に対策方針を決定することが可能であることを確認しました。
<集約された情報をもとに現場へ指示を出す訓練>
3. 災害対策機材の展示
KDDIでは、災害時に迅速にエリア復旧を行うため、倒木や散乱物、崖崩れなどで幅員が狭められた道路や浸水した道路を通行するための機材を準備しています。軽自動車型に小型化された車載型基地局を災害対策訓練で初公開しました。
<KDDIが保有するさまざまな車載型基地局。手前が最新の軽自動車型>
また、通常の車両で進入が難しいエリア向けに、水陸両用車や四輪バギーも導入 (注3) しています。
<水陸両用車と四輪バギー>
2023年3月中旬からはGINZA 456でも災害時にもつながる「イリジウム携帯」やKDDIの災害対策の取り組みの展示を公開予定です。
詳細はこちらを参照ください。
KDDIは、「KDDI VISION 2030」として「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会を作る。」ことを目指しています。今後もStarlinkなどの技術を活用し、災害時などでも命、暮らし、心をつなぐ取り組みを継続していきます。
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