~地域住民の移動手段を確保、運行負担の少ない自動運転・運行管理システムを導入~
特定非営利活動法人石尾台おでかけサービス協議会
愛知県春日井市
国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学
株式会社エクセイド
KDDI株式会社
特定非営利活動法人石尾台おでかけサービス協議会 (理事長: 堀田 真澄、以下 おでかけサービス協議会)、愛知県春日井市 (市長: 石黒 直樹、以下 春日井市)、国立大学法人東海国立大学機構名古屋大学 (所在地: 愛知県名古屋市千種区、名古屋大学総長: 杉山 直、以下 名古屋大学)、株式会社エクセイド (所在地: 愛知県名古屋市中区、代表取締役社長: 伊藤 勝規、以下 エクセイド)、KDDI株式会社 (本社: 東京都千代田区、代表取締役社長: 髙橋 誠、以下 KDDI) は2023年2月1日から、愛知県春日井市石尾台地区において、おでかけサービス協議会が自家用有償旅客運送 (以下 自家用有償) (注1) で提供中のオンデマンド型送迎サービスを自動運転レベル2 (注2) で運行します (以下 本サービス)。自家用有償で行うオンデマンド型の自動運転送迎サービスを住民主体のNPOが運用するのは、国内初の事例となります。
<本サービスの車両>
春日井市石尾台地区は、高齢化が進んでおり地形的に坂が多い地域です。地区内における高低差が非常に大きいことや、高齢化率が4割以上と市内でも特に高いことから、免許返納後の日常の移動に困る方が急増することが懸念されています。
そこで、春日井市、名古屋大学、KDDIは、自宅付近から目的地まで移動できるオンデマンド型の自動運転送迎サービスの実証実験を2021年6月から8月に実施しました (注3)。その後、石尾台地区の住民が、地域の交通課題を解決することを目的として、2022年9月におでかけサービス協議会を設立しました。おでかけサービス協議会による運行管理システムの試験運用などを経て、このたび有償 (会員100円/回) での継続的なサービス提供に至りました。
本サービスではKDDIとKDDI総合研究所が開発した、複数予約の運行経路設定や相乗り調整を自動で行う運行管理システム (以下 本システム) を利用しています。本システムは運行負担が少なく地域住民でも利用可能なため、春日井市と同様の課題を持った自治体の地域住民にも活用いただけます。
<本システムのイメージ>
■本システムについて
本システムは、オンデマンド走行を行うゆっくりカート (注4) の乗車予約管理、配車調整、運行経路の設定と自動運転システムへの登録などの機能を自動化します。これにより、乗車予約受け付けを行う電話受付オペレーターや、自動運転システムへの経路登録を行う車両オペレーターの負担を軽減するほか、特別なノウハウも不要となるため、自動運転サービス提供における課題解決に貢献します。
なお、2021年6月から8月に実施した実証実験の結果を踏まえ、システムの操作性向上、運行距離の計算機能の導入、予約状況の閲覧用アカウントの導入を実施し、本システムの利便性を向上しました。
本システムの詳細はこちら。
■本サービスについて
あらかじめ決められた128カ所の停留所に加えて、運行ルートの範囲内であれば乗客が指定する場所での乗降も可能です。なお、自動運転ができない区間では手動運転で対応します。
利用可能範囲、料金など詳細はこちら。
(参考)
■協定の締結
おでかけサービス協議会、春日井市、名古屋大学、エクセイド、KDDIは、石尾台地区にて自家用有償旅客運送に基づく輸送サービスに関して、石尾台地区での輸送サービスの事業継続性を維持するため、持続的な運用および運用改善に関して、相互に協力する協定を締結しました。自動運転システム、運行管理システムに関して、現場のオペレーターの運用状況を把握し、意見を収集した上で、オペレーターの負担や運用コストの削減など、利用者にとっての利便性向上につながる最適な運用方法を見出していく予定です。
■各者の役割
- ※この記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。