KDDI株式会社
KDDIは、2022年3月18日に、Telecom Infra Project (以下TIP) 認定のホワイトボックス (注1) ルーター (以下 本ルーター) を、商用バックボーンネットワークのインターネットゲートウェイピアリングルーターとして導入することを想定した検証 (以下 本検証) を完了しました。本検証では、世界で初めて、TIPが認定したバックボーンネットワーク用ルーターが通信事業者の商用ネットワークに耐えうることを確認しました。
<従来型ベンダルーターとホワイトボックスの構成比較>
KDDIは、通信機器のオープン化などを推進するため、Meta Platforms, Inc. (本社: アメリカ カリフォルニア州、CEO: マーク・ザッカーバーグ) が推進するTIPに参加しています。具体的に、TIP内のOpen Optical Packet Transport (OOPT) プロジェクトのサブグループであるDisaggregated Open Routers (以下 DOR) の議長として、バックボーンネットワークの通信制御を担うルーターのホワイトボックス化に向けた技術開発に貢献しています。2021年5月にはバックボーンネットワークにおけるルーターの仕様を策定し (注2)、2022年3月には、TIP認定のベンダーを公表しました (注3)。
従来のバックボーンネットワークのルーターは、単一ベンダーがソフトウエア・ハードウエア・ハードウエアチップをまとめて提供していました。
本ルーターは、DriveNets (本社: イスラエル ラーナナ、CEO: イド・スサン) 製ソフトウエア、Delta Electronics, Inc. (本社: 台湾 台北市、CEO: 鄭平) 製ハードウエア (40ポート100GEインタフェース)、Broadcom, Inc. (本社: アメリカ カリフォルニア州、CEO: ホックE.タン) 製最新ハードウエアチップ (Jericho2シリーズ) と、異なるベンダーの製品で構成しています。ホワイトボックス化することでベンダーに固定されることなく、適所適材のソフトウエア、ハードウエア、ハードウエアチップの選択が可能となります。
また、本検証では、ルーティング機能検証、性能検証、相互接続検証等を実施し、KDDI仕様通りに商用ネットワークでの利用に耐えうる機能と性能を持っていることを確認しました。
KDDIは、今後もグローバルなDOR活動と共にホワイトボックスルーターの商用化を積極的にリードしていきます。
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