ニュースリリース

フィリピン初の地下鉄開発事業に参画

~マニラ首都圏地下鉄事業で通信インフラと料金徴収システムを構築~

KDDI株式会社
KDDI Philippines Corporation

KDDIの子会社であるKDDIフィリピンは2023年12月6日、フィリピン共和国マニラ首都圏の北部ヴァレンズエラ市と南部パラニャケ市を結ぶ同国初となる地下鉄開発プロジェクト(以下、本プロジェクト)において、交通システムを提供するフランスのThales S.A.(タレス)と契約し、本プロジェクトに参画することをお知らせします。
KDDIフィリピンが参画する対象エリアは、イーストバレンズエラ駅からNAIA(ニノイ・アキノ国際空港)ターミナル3駅までの15駅および、車両基地、管制センターの全長約30kmです。地下鉄の開通によって、従来自動車で必要だった移動時間から1時間以上短縮される見込みです。本プロジェクトは、フィリピン共和国の交通渋滞や大気汚染などの社会課題を改善するもので、国際協力の一環である日本政府のODA(Official Development Assistance:政府開発援助)における有償資金協力として行われています。

国内外での通信インフラ構築の実績があるKDDIの知見を活用し、KDDIフィリピンは地下鉄に関する通信システムおよび改札機や券売機などの料金徴収システムをパートナー企業と連携して構築します。

  • KDDI
  • KDDI Philippines

■本プロジェクトの背景

マニラ首都圏は620km2と比較的小さな都市地域であるに関わらず、人口が年々増加しており、1990年の792万人から2023年には約1,348万人に達しました(該当項目へジャンプします注1)。人口の過密化にもかかわらず、大量輸送手段としての公共交通の整備状況は遅れており、交通渋滞は深刻化しています。このような交通渋滞による経済的損失は、1日あたり35億ペソ(2023年12月レートで約93億円)と試算される(該当項目へジャンプします注2)など、交通渋滞が円滑な物流や移動のボトルネックとなっており、フィリピンの国際競争力を低下させる要因となっています。
KDDIグループは、マニラ首都圏において地下鉄を整備することにより、増加する輸送需要への対応を図り、マニラ首都圏の深刻な交通渋滞の緩和に資するとともに、大気汚染や気候変動緩和に寄与します。

■本プロジェクト概要

  • (1)

    参画内容

    「機械・電気・軌道(E&M)システム部分パッケージ(CP106)」のうちKDDIフィリピンは以下の事業に参画します。

    • [1]
      通信インフラ構築:配管部材納入・設置、ケーブリング作業、機材設置作業
    • [2]
      料金徴収システム:改札機や券売機の設置作業、通信・サーバーなど機材の納入・設置
  • (2)

    対象エリア・範囲

    地下鉄15駅+車両基地+管制センター(全長約30km)

  • (3)

    完成予定

    2029年度

KDDIグループは、今後もODA案件を通じて途上国の生活水準向上と経済発展促進に寄与する社会インフラの整備を推進し、「KDDI VISION 2030」である「『つなぐチカラ』を進化させ、誰もが思いを実現できる社会をつくる」を実現していきます。

  • この記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
    商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。