~通信拠点周辺の環境分析やANEMONEコンソーシアム加入を通じ、生物多様性の保全を目指す~
KDDI株式会社
KDDIは2023年12月4日、自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures、以下 TNFD)(注1)が発行したTNFD最終提言v1.0(注2)を参照し自然資本や生物多様性に関するKDDIの考え方を示す「TNFDレポート2023 v1(1.7MB)」(以下 本レポート)を公開しました。
KDDIは本レポートの公開による積極的な情報開示を進め、事業上のリスク低減やビジネス機会の創出に取り組み、生物多様性保全の課題解決を目指します。
■本レポートにおける主な掲載内容:通信拠点周辺の環境分析・評価
2023年8月28日から2023年11月20日まで、KDDIが運用する基地局・データセンターなどの通信拠点を対象として、周辺の環境を分析し、植物の外来種・希少種の分布を推定・評価することで、優先的に対応を検討すべき拠点を特定しました(以下 本分析)。今後、特定された拠点を対象に現地調査を行い、実際の植物の生息状況を確認することを検討しています。
なお、本分析では、株式会社バイオーム(本社:京都府京都市、代表取締役:藤木 庄五郎)が提供する生物多様性可視化サービス「BiomeViewer」を使用しました。
また、KDDIとKDDIスマートドローンは2023年11月に、KDDI総合研究所は2023年1月に、KDDIグループとして生物多様性への取り組みを加速させるため、日本発の大規模環境DNA観測網「ANEMONE」を活用した自然共生社会の実現を目指すANEMONEコンソーシアム(注3)に加入しました。KDDIグループが持つアセットを活用し、環境DNA調査用のドローンシステムの開発も含め、生態系保全の取り組みを進めていく予定です。
<TNFDロゴ>
TNFDは、自然関連のリスクと機会が企業の財務に与える影響を開示する枠組みの構築を目指す国際組織です。企業や金融機関に対して自然資本に関する情報開示を促し、世界の資金の流れを自然環境にとって負の影響を与える結果から良い影響をもたらす方向に移行させることを目指しています。
KDDIは2023年11月、TNFD提言を参照した開示を推進する企業として意思表明をするため、TNFD提言の採用者(TNFD Adopter)に登録しました。今後さらに情報開示の推進に取り組んでいきます。
「TNFDレポート2023 v1」の詳細はこちら(1.7MB)をご参照ください。
KDDIは今後も、パートナーとともに生物多様性をはじめとする社会課題解決に向けた取り組みを推進していきます。
(参考)
■KDDIの生物多様性に関する主な取り組み
- TNFDフォーラム加入
- 30by30(サーティ・バイ・サーティ)アライアンス加盟
- TNFD Adopterに登録
- ANEMONEコンソーシアム加入
■TNFD設立の経緯
昨今、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)に続く、自然に関する依存関係、影響、リスクおよび機会に関する企業のリスク管理と開示枠組みを構築するために設立された国際的組織TNFDの動きが加速しています。
TNFDは、自然関連のリスクと機会を管理し、情報開示するための枠組みを開発・提供する国際イニシアティブで、英国の非政府組織(NGO)であるGlobal Canopy、国連開発計画(UNDP)、国連環境計画・金融イニシアティブ(UNEP FI)、および世界自然保護基金(WWF)により2020年9月に立ち上げられました。企業や金融機関に自然に関連した情報開示を促し、世界の資金の流れを自然環境にとって負の影響を与える結果から良い影響をもたらす方向に移行させることを目指しています。
■ANEMONEコンソーシアムとは
ANEMONEコンソーシアムは、日本発の環境DNAを利用した生物多様性観測のネットワークである「ANEMONE(All Nippon eDNA Monitoring Network)」を活用した自然共生社会の実現を目指す団体です。産官学民の幅広い主体が交流・連携・情報交換する場を提供し、環境DNA観測の基盤構築、関連技術の研究、実用化と普及の促進を推進していきます。
- ※この記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。