SkydioとKDDIが資本業務提携を締結

～AIドローンで点検・監視・災害対応を強化し、国内外で事業を共同展開～

Skydio, Inc.
KDDI株式会社

Skydio, Inc.（本社：アメリカカリフォルニア州、CEO：Adam Bry、以下 Skydio）とKDDI株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役社長 CEO：髙橋誠、以下 KDDI）は、2024年5月7日、資本業務提携（以下本提携）を締結しました。
Skydioは、ドローンの自律制御技術におけるグローバルリーダーとして、AI映像処理によるリアルタイムな空間把握を可能とするビジュアルスラム技術（注1）で、障害物を自動回避しながら安全に自律飛行するドローンを提供しています。日本国内においても、橋梁や鉄塔をはじめとしたインフラ設備の点検や、屋内外の巡視などをユースケースとして、幅広く活用が進められています。
最新型の機体となるSkydio X10の特長として、可視光と赤外線を用いたナイトセンスを搭載し、暗所での自律飛行を実現し、夜間点検などのユースケースに対応できます。

本提携では、KDDIの5Gをはじめとする最新の通信技術や、KDDIスマートドローン株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：博野雅文、以下 KDDIスマートドローン）のドローン運航管理技術、Skydioの自律飛行性能を有するドローンを組み合わせます。これにより、点検・監視業務の効率化や、災害時における迅速な情報取集などが可能となります。
これらをさまざまな自治体や企業へ提案することで、労働力不足やインフラの老朽化、激甚化する災害などの社会課題に対して、ドローンの活用による解決に取り組んでいきます。
また、KDDIはアジア太平洋地域（APAC）の11カ国（注2）でのSkydio製品の独占販売権を取得します。KDDIはSkydioのプライマリーパートナーとして、KDDIグループが持つグローバルな販売チャネルを活用し、ドローン事業のグローバル展開にSkydioと共同で取り組みます。

■背景

国内では、生産年齢人口の減少に伴う労働力不足、インフラの老朽化、地域の過疎化や高齢化、建設業界の2024年問題などが社会課題となっています。
特に日本の社会インフラは、高度経済成長期に整備されており、耐用年数の50年を超え、さまざまな設備の老朽化が進んでいます。安全な社会生活の実現には社会インフラの定期的な点検や監視が必要ですが、労働力不足などで維持が危ぶまれており、ドローンを活用した点検・監視業務の効率化で社会問題の解決につなげることが期待されています。
また近年では、地震や台風などの大規模災害により道路が寸断されるなどの甚大な被害も発生しています。災害時は、被害状況を確認するための作業車や機材の手配が困難となり、迅速な被害状況の確認や被災者の救助活動などへのドローンの活用が期待されています。

KDDIは事業戦略「新サテライトグロース戦略」のもと、5G通信をベースとし、データドリブンの実践と生成AIの社会実装を進めるコア事業を中心に、注力領域の事業拡大に取り組んでいます。成長を目指す事業領域の1つである「Orbit2（モビリティ）」に含まれるドローン事業は、KDDIスマートドローンを中心に、遠隔自律飛行をはじめとする高度なドローン活用を実現するための通信や運航管理システム、データ解析システムなどの展開を行っています。
SkydioとKDDIは、遠隔自律飛行をはじめとする、ドローン活用の社会実装を通した社会課題解決への取り組みをグローバルに加速すべく、本提携に至りました。

■提携の目的および内容

SkydioとKDDIは、ドローン活用の社会実装を実現すべく、以下に取り組みます。

（1）
Skydioのドローン技術と、KDDIグループの通信やデータ解析技術を掛け合わせたソリューションの構築および展開。
（2）
KDDIグループが持つグローバルな販売チャネルの活用による、Skydioのプロダクトのアジア太平洋地域（APAC）（注2）などへのグローバル展開。（民間企業などへの販売に限る）