ニュースリリース

KDDI-MUFG協働のNext Step(協業2.0)に関するお知らせ

KDDI株式会社
auフィナンシャルホールディングス株式会社

KDDI株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長 CEO:髙橋 誠、以下 KDDI)は、株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(本社:東京都千代田区、代表執行役社長 グループCEO:亀澤 宏規、以下 MUFG)との協業の重点領域やあり方について再構築を行うこととし、協業関係を次のフェーズ(協業2.0)へと発展させることに合意しました。
KDDIとMUFGは、2008年開業の「じぶん銀行」(現 auじぶん銀行)の共同設立・運営を始めとして、15年以上にわたり、実りある密接な協業を続けてきました。その間、IT技術の飛躍的な発展などを受け、両社グループを取り巻く事業環境も目まぐるしく変化し続けています。
これに伴い、両社グループの協業シナジーを大きく発揮できる生成AI領域に協業リソースをシフトし、生成AIの開発・活用についての戦略的提携を行うとともに、KDDIが開発中の次世代リモート接客プラットフォームをMUFGのリモート接客へ活用することを検討します。また、リテール金融領域は両社グループの役割・責任を明確化する形で整理します。
両社グループがより一層柔軟な戦略や迅速な意思決定・成長投資の強化などを行うことで、それぞれの事業領域でのさらなる成長および発展、お客さまやお取引先さまへの貢献を推進していきます。

■今後の協業における合意事項

1. 新たな協業イニシアチブ

(1)生成AIの開発・活用についての戦略的提携

KDDIは、2024年4月にLLM(大規模言語モデル)の開発力を持つ株式会社ELYZA(以下 ELYZA)をKDDIグループに迎え、お客さまに最適な生成AIの開発や快適なAIサービス利用を実現する大規模計算基盤の提供も予定するなど、LLMをより多くのお客さまに提供する仕組みと体制を整備しています。
一方、MUFGは金融領域のトップランナーとして、AI・データ基盤のフル活用を通じた金融業界の革新とお客さまへの期待を超える顧客体験の提供を目指しています。2024年9月にはグループ企業を通じ、KDDIも出資する先端AI開発企業のSakana AI株式会社(以下 Sakana AI)に出資を行っています。
今後の協業において、両社グループは、保有するアセット、知識・ノウハウに、ELYZA・Sakana AIの革新的なAI開発・活用技術を掛け合わせることで、金融事業の抜本的な改革を進めます。まずは、MUFG社内の大量のドキュメントのほか、社員が有する金融領域の経験やノウハウも学習させた「金融特化LLM」を構築し、汎用LLMでは対応が難しい多くのシーン(一例として、「顧客対応」「社内外用ドキュメント生成」「システム開発」など)に活用することを目指します(Step1)。
その後は、法律・規制データなどを含めて更に多様なデータを学習させることで、お客さまごとにパーソナライズされたAIがアドバイザーとなって、金融専門知識の有無に拠らず、お客さまに高度な金融サービスをご提供できるプラットフォームなど、金融業界の変革に資するユースケースの創出も進めていきます(Step2)。
さらに、両社グループは、「金融特化LLM」を広く金融業界に提供することも展望しています(Step3)。
両社グループは戦略的提携により、生成AIを活用した金融領域の課題解決や新たなサービスの開発など、金融サービスのあり方を革新していきます。

<金融特化LLMの活用例(Step1)>
  • 顧客対応:AIによるお客さま応対
  • ドキュメント生成:社内報告資料やお客さま提案書、メール文面の作成
  • システム開発:設計書の作成やコード生成
<各社の役割>
  • KDDI:大規模計算基盤の提供および高セキュリティーなネットワークの構築
  • MUFG:学習データの提供、ユースケースの発掘
  • ELYZA:LLMの開発・活用をはじめとする生成AIの社会実装
  • Sakana AI:AI Agentをはじめとする先進的なAIの研究開発
<生成AIの協業態勢>
<ロードマップ>

(2)次世代リモート接客プラットフォームの開発・活用に関する協働

KDDIは最新技術を活用した次世代リモート接客プラットフォームを開発中であり、これを活用し、全国をカバーする多様なロケーションでの汎用リモート接客ファシリティの展開を検討しています。今般、KDDIとMUFGは、当該ファシリティをMUFGのリモート接客に活用する検討に着手しました。
当該ファシリティは、コンビニエンスストアなどへの設置を検討しており、実現の際には、MUFGの拠点配置が必ずしも充分でない地域を含めて、お客さまへのアクセスポイントは飛躍的に広がることを見込んでいます。最新の技術を活用し、より多くのお客さまに、身近な場所でのより優れた顧客体験をお届けするために、KDDIはMUFGと協働していきます。

2. これまでの協業の成果の整理と発展

(1)auじぶん銀行

2008年に両社グループが共同で開業したauじぶん銀行株式会社(以下 auじぶん銀行)は、近年、住宅ローンの取り扱いで業界上位の地位を確立するなど着実な成長を続け、マスリテールにおける独立した金融プレーヤーとしてau経済圏を牽引するプレゼンスを築いてきました。
今般、両社グループにおいて、デジタル銀行領域での今後の協業のあり方を検討した結果、KDDIおよびauフィナンシャルホールディングス株式会社(以下 auフィナンシャルホールディングス)は、株式会社三菱UFJ銀行(以下 三菱UFJ銀行)が保有するauじぶん銀行の持分22%を取得し、auじぶん銀行を自社経済圏における100%子会社の中核銀行としてリソースを集中投下することが、それぞれおよびauじぶん銀行のさらなる発展に向け最適との結論に至りました。auじぶん銀行株式の取得完了は、2025年1月末を予定しています。
auじぶん銀行に関して、両社グループは業務提携契約を締結し、auじぶん銀行と三菱UFJ銀行相互間での振込手数料を無料とするサービスなどを従来同様に提供していくなど、引き続き互いに親密な協業先として、最適な協働に向けた取組みを推進していきます。今後はau経済圏における中核銀行として、通信事業やほかの金融事業との連携深化による顧客基盤の拡大および金融サービスの利便性向上に注力し、成長を加速していきます。

(2)auカブコム証券

2019年から両社グループの共同出資会社であるauカブコム証券株式会社(以下 カブコム)は、両社グループにおけるネット証券機能を担い、「auマネ活プラン」やau PAY ポイント運用、au PAY カード決済による投資信託の積立などのサービス連携や、auじぶん銀行との銀証連携などにより、着実な成長を続けてきました。
今般、両社グループにおいて、ネット証券領域での今後の協業のあり方を検討した結果、auフィナンシャルホールディングスが保有するカブコムの持分49%を三菱UFJ銀行に譲渡し、MUFGグループの中核ネット証券としてMUFGグループ各社との顧客基盤の連携を中心とした協業を強化することが、それぞれおよびカブコムのさらなる発展に向け最適との結論に至りました。
auフィナンシャルホールディングスは、三菱UFJ証券ホールディングス株式会社の保有するカブコム持分51%を三菱UFJ銀行が取得した後に、保有するカブコム持分49%を三菱UFJ銀行に譲渡し、カブコムは三菱UFJ銀行の100%子会社となります。カブコム株式の譲渡完了はauじぶん銀行と同様に2025年1月末を予定しており、同年2月からカブコムの社名は「三菱UFJ eスマート証券」に変更されます。
カブコムに関して、両社グループは業務提携契約を締結し、「auマネ活プラン」を始めとしたau経済圏ユーザーへの諸プログラムを従来同様に提供していくなど、引き続き互いに親密な協業先として、最適な協働に向けた取組みを推進していきます。

(参考)

■KDDI-MUFG協働について(関係図)

<KDDI-MUFG協働>

  • デジタル技術と金融サービスの融合や、広く携帯キャリア・ユーザーを対象としたネット金融機能の普及を企図した協業。

<KDDI-MUFG協働のNext Step(協業2.0)>

  • 協業の掛け算を最大化できる領域=生成AI領域に協業リソースをシフト・集中投入。
  • シナジー期を通過し、自律運用に入った事業では、新たな役割分担を明確化。協業リソースやコストをミニマイズしつつ、経営スピード・機動性を上げ、一段の成長を企図。
※リモート接客ファシリティ(ブース等)に関する協業
  • この記事に記載された情報は、掲載日時点のものです。
    商品・サービスの料金、サービス内容・仕様、お問い合わせ先などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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