~日本の知見を活用し、エルサルバドル共和国で緊急地震速報の技術検証を開始~
KDDI株式会社
KDDIは2025年10月2日、総務省の「中南米におけるセルブロードキャスト(CBS)を活用した『通信・放送連携による防災ICT』の普及促進に関する調査の請負」の実施企業として採択されました。
セルブロードキャストは、KDDIが日本国内での緊急地震速報にも使用している、特定エリアの携帯電話に情報を一斉配信する技術です。今回の採択を受けてKDDIは、中南米諸国でのCBSの導入および運用状況に関する調査を行うとともに、ICTを活用した防災対策に高い関心を持つエルサルバドル共和国において、緊急地震速報の実現に向けた技術検証(以下 本検証)を同日開始しました。
KDDIは今後、中南米での緊急地震速報の商用化を支援し、将来的には東南アジアなどの地震多発国へ展開することも視野に入れ、地震による人的被害の低減に貢献していきます。
■背景
- 中南米地域は環太平洋火山帯に位置し、世界でも有数の地震多発地域として知られています。一方で、地震発生時の情報を広く迅速に国民に届けるための手段が十分に整備されていないことが課題となっています。
- 総務省では日本の優れた技術の海外展開を支援することにより、開発途上国の社会課題の解決に取り組んでいます。今回の採択において、KDDIは日本での知見と技術を活用し、中南米における防災分野でのICT活用の推進に貢献することが期待されています。
- KDDIは2007年から、大規模災害の多い日本において、CBSを活用した緊急地震速報の配信を行ってきました。エルサルバドル共和国で実施する本検証では、国民に広く普及している携帯電話へ緊急地震速報を配信し、より多くの国民への迅速な注意喚起の実現を目指します。
■本検証について
今回の採択では、今後の商用化を見据えた実用性を評価するため、現地での技術検証を含めた取り組みを実施します。まずはエルサルバドル共和国と連携し、以下の検証を行います。
1. 検証内容
クラウド上に新規構築した「緊急地震速報配信システム」とエルサルバドル共和国の複数の通信事業者の設備を連携し、日本の気象庁にあたる環境天然資源省が発する警報を、CBSを活用してリアルタイムに商用携帯電話へ配信できることを確認します。
「緊急地震速報配信システム」はクラウドシステムのため、システムの導入/運用にかかるコストが削減できるとともに、複数の通信事業者からの接続を可能とします。また、他国への展開にも柔軟に対応することができるため、将来的にはエルサルバドル共和国以外の国への導入も見据えています。

2. 検証期間
2025年10月2日から2026年3月31日
3. 検証場所
エルサルバドル共和国
(参考)
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