KDDI株式会社
KDDIは、通信事業者団体GSMA (注1) のタスクフォースにおいて世界の主要な通信事業者・通信機器ベンダーと協力し、エンド・ツー・エンド (以下 E2E) (注2) で実現するネットワークスライシングに関するホワイトペーパー (以下 本ホワイトペーパー) の作成を、エディターとしてけん引しました。本ホワイトペーパーは、2021年6月3日にGSMAのホームページで公開されました。
本ホワイトペーパーは、E2Eネットワークスライシングの目指す姿やこれらを構成する技術、各団体における標準化の動向をまとめています。これにより、国内外の多くの関係者との課題共有や検討の方向性の合意形成が促進され、E2Eネットワークスライシングの実現の加速が期待されます。
従来のネットワーク構築においては、提供サービスの要件に合わせて個別に物理的なネットワークを構築する必要があり、XRやIoTなどサービスが多岐に渡る5Gでは、サービスに合わせたネットワークの構築をすることが困難でした。
E2Eネットワークスライシングは、5Gのスタンドアローン構成 (5G SA) (注3) において、仮想的に5Gネットワークを分割し、サービス要件に応じたカスタマイズをする技術です。製造業界でのセンサー情報の収集や遠隔操作などのファクトリーオートメーション化、交通分野での自動運転など、利用目的ごとに異なる用途やニーズに合わせた通信機能の提供が可能となり、低遅延や高い信頼性が要求されるサービスを実現します。
一方、E2Eネットワークスライシングは、コアネットワークや基地局などモバイルネットワークの広範囲に渡る技術のため、複数の標準化団体や業界団体で個別に検討が行われていることが課題となっていました。KDDIでは、これまでもE2Eネットワークスライシングに関わる取り組み (注4) を行ってきました。今後も、本ホワイトペーパーを通じて標準化を含めた技術実証の推進に取り組んでいきます。
<E2Eネットワークスライシングのイメージ図>
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